日常に浸透するグッズ群

目玉のコーナーである大スペース、展示される数千点のグッズ。
お菓子にスポーツにファッション。もうノンジャンル。「何にでも”エヴァみ”を足してみました」という感じだ。ゴルフクラブからカレーまで、もうなんでもありだ。

エヴァみもありつつ、デザイン性も損なわれていない。かっこいい。

『初号機オム牛カレー』がやたら目を引く。
アニメ作品が売れると必ずコラボしたお菓子やふりかけが無節操にスーパーに並ぶが、無節操さこそが人気のバロメーターなのかも知れない。

『エントリープラグスティック』。もうこれはどういうことかわからない。
袋から出した時点でただのパンだ。食べる際も「これはエントリープラグなんだ…」と思って食べたりしないし、逆に思ってしまうと食べづらい。パッケージで爽やかに笑うシンジ君もどういう気持ちなんだろうか。パッケージ右側の、マギシステムの背景に「白いパンにオレンジゼリーとミルククリームをサンドしました」という説明も絶妙だ。

『エヴァンゲリオン蒲鉾』に、舞台である箱根とのコラボ。

『暗号解読ラリー〜ジャズドリーム長島編〜』商品名といい、初号機のポーズといい、最高。
無節操ゆえに感じるエネルギー
無節操も無節操。でもだからこそ「エヴァってすごい作品だったんだなあ」と唸ってしまう。
関係を持ちようがないものに、無理やりにでも関係を持たせようとする。それにはものすごいエネルギーが必要だ。それだけの人気と、経済的な魅力と、人を動かすパワー。エヴァという作品にはそれがあったということを思い知った気分だ。
そもそも、アニメというフィクション中のフィクションと僕らの生きる現実世界を結びつけるものなんて、元からそれほどありはしない。「カレーとか、エヴァ関係ないじゃん」と文句を言ったところで、そんなことは誰もが最初からわかっている。
好きな人が関連商品というだけで買うかも知れないし、ネタで買うだけの人もいるだろう。エヴァどころかアニメすら見たことがないおっちゃんが初号機オム牛カレーを食べたり、厳格な大企業の部長が忙しい仕事の合間を縫ってエントリープラグスティックを口に運んでいるかも知れないのだ。それはすごいことだと思わないだろうか。
そんなエヴァはモータースポーツともコラボしてしまう。

説明されなくても色だけで初号機モチーフだとわかるバイクと、布面積がどれだけ少なかろうとプラグスーツのオマージュだとわかるコスチューム。もう「それっぽい色」だけでエヴァだとわかるほど、作品の印象は僕らの脳裏に刻まれてしまっている。

でもこの車はさすがに無理があったんじゃない?エヴァカラーがふんだんに使われてるけど、どっちかというとスプラトゥーンっぽい。

アニメコラボといえばソシャゲ。時代背景も世界観も違う作品のキャラも、ソシャゲにかかれば容易に世界を飛び越えられてしまう。ソシャゲの登場により、”世界観の垣根”みたいなものが低くなったんじゃないだろうか。

壁一面に飾られたTシャツ。まさに圧巻。
「アニメは見るものじゃなく、着て、見せるものなんだぜ」と言われているようだ。
他人と一緒に楽しむ”現象”
この『エヴァ博』は、作品の楽しみ方の移り変わりというものを一気に体験させてくれた。
最初は「モニターで見る楽しみ」のみだったアニメが、フィギュアやプライズを「収集・所持する楽しみ」に広がり、更にその先の「誰かに見せる・誰かと共有する楽しみ」へと拡大していった。
作品として個人で楽しむものから好きな知人同士で楽しむものへ拡大していき、そして自分の知らないどこかの誰かも楽しんでいること、その”現象そのもの”が楽しさになる。
それができた要因は、SNSの存在や企業の商業的な計画が占めるところも多いだろうけど、当然ながら作品に力があったからこそだ。
流行りに乗っただけの内容ではなく、斬新さを追っただけでもなく、「どうすれば受け手により伝わるか」「どうすれば誰も見たことのないアングルになるか」を考え続けた庵野監督のこだわりがエヴァという作品を唯一無二のものにし、その結果この社会現象が生まれたのだ。
社会を動かすのはいつだって一部の天才だったり変人(褒め言葉)なんだと思った。
展示会を出ると、不思議な頭身のカヲル君がお見送りしてくれた。

じっと見ると脳が混乱する頭身のカヲル君。
これからもあらゆる作品でたくさんのコラボが登場するだろう。今後それらを目にするたびに、作品の影響力や人と企業のエネルギーを感じて、きっと楽しくなってしまう。
どんな作品であれ、『好き』の力は社会を動かすのだ。そう思わせてくれた展示会でした。
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